こちらの記事
の続編

卒業式が近づいてくると、ソワソワしてる先生がいました。
挙動不審・・・
その落ち着きのなさは、過去の経験からでしょう。


私達はウキウキしてました。
毎年勢いがあるノリ
華の卒業式


今の時代、卒リンという言葉は無いでしょう・・・・
知らない人も多いはず。


卒業式にもらえるリング?指輪?
それなら嬉しい・・・
もらえるはずがありません。


卒業式に、リンチで「卒リン」
恐怖を感じてるのは先生達


いつの時代から始まったのか分かりませんが、決して楽しくない行事
楽しいはずがありません。


私自身、まったくもって興味がありませんでした。

先生だけでなく、生徒までドキドキしてるほど。

以前、卒リンのせいで、卒業式が延期か中止になりました。

普通なら先ず有りえないことでしょう。

うちの学校は異常でしたから・・・
すばらしく異常

みんなから嫌われてる理不尽な先生がターゲットの対象に。
誰が決めるという事でもなく、自然な流れ。


私達の世代は非常に悪かったので、今考えれば理不尽なのは間違いなく生徒。
先生ではないのは確かなこと。


学校で三年間まともに勉強した人は、ほんのわずか
可哀想な私達・・・・
勉強できる環境ではなかったですからね。


落書きだらけの校内、机も椅子も人数分なんて無い
黒板は愛羅武勇とか漢字の嵐
先生が消しても消しても変わらない


窓から勉強道具を常時投げてる奴もいました。
投げるのが好きな生徒がやたら多い

タバコの吸殻も投げ放題
シンナーの瓶や怪しい臭いのティッシュも・・・


教室にあるのは麻雀パイにトランプ、花札、タバコ、灰皿、お菓子、アンパン
可愛いアンパンマンならいいのに。


それが当たり前だった学校

慣れてくると、普通に感じてくるのもおかしい…


しかも授業に出ると文句を言う人間がいました。
真面目は出て行け!
ここにはマジメちゃんはいらない。


勉強したくても出来ない人が多かったのは現実

塾も不良の溜まり場

後にホンモノの不良になる男子も多々いました。

(不良とは関東でヤクザという意味)



卒業式が近くなれば、学校は更に色が付いてくる
派手すぎ 

決してお洒落ではない・・・



安いスプレー缶とペンキでの落書き
仕入先は得意な人間。
アンパン大好きな者


芸術的な学校とは程遠い
センスが良ければ芸術ともいえるかもしれません。


暴走族、横浜銀蝿、アイドルの名前

石原まい子


普段使わない漢字と意味のわからない絵
ビーバップやごくせんも顔負け
クローズなら役者がカッコいい。

そんな落書きを先生達は毎日消す作業をしてました。

楽な職業ではありませんね・・・


卒リンの話は何処へ・・・
はい。

私達の学年は前日に担任から、卒業式に出席したらいけない生徒の親に電話をしたのです。



強行突破して出席した場合は・・・卒業証書を渡さないという
数名いましたが、9割は無事に出席しました。


出席する条件の一つ

生徒全員、髪の色を黒くすること。


なんだかんだいって、いい先生が多かったような気がします。
担任は熱い先生。


結局、卒リンなんかありませんでした。

それどころか、みんなで書いた色紙と大きな花束を渡しました。

先生も私達も号泣です・・・


最高の卒業式でした。

終わり良ければすべて良し

先生もホッとしたことでしょう。


その後、落書きは生徒みんなで綺麗に消しました。
いい思い出です。



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石原まい子の目次

赤と黒の履歴書