こちらの記事の続き

たった2日間の家出
短い旅・・・

そして、戻った家には家族の姿が目に入りました。



母は優しい笑顔で迎えてくれました。
ちょっぴり照れくさい。

何事もなかったように「おかえりなさい」と・・・

自然と涙があふれてきました。
私だけではない。
目をこすっていたのを見てました。


涙を隠すかのように・・・
ごめんなさい。
お母さん。
大好きなのに泣かせてしまった。

どれほど私を心配したことでしょう・・・
朝から晩まで探し回ってたのを聞きました。

そして想像していた父の怒る顔
怖っ・・・

ですが、父は怒りませんでした。



置き手紙を何度も読んだようです。
本当に理解してくれたのかはわかりません。
でも、私なりに伝えたかった・・・
心の声を。

紫


口下手の父は黙ってました。

あまり目を合わせなかったですが、いつもとはちがう穏やかさ

私には何が言いたいのか伝わりました。

似てる性格だから。


母は、私達も直すところがあるから、これからは何でも言ってね。
何でも言えないのが本音。

いつものように優しい母の声



翌日、警察へ母と行きました。
2度目の警察訪問・・・
特別に悪い少女ではなかったのは確かなこと。


学校は極悪非道
それも仕方が無い
そんな地元だから。

綺麗にお化粧して、ロンタイのスーツに9cmのハイヒール
ロンタイとは、ロングのタイトスカート
流行っていたのかは不明

そんな服装が好きだった。
生意気な格好に生意気な態度。

15だからといって、子ども扱いされるのが嫌でした。
そんな年頃。
買ったばかりのスーツを自慢げに。。

婦警さんとも長い時間、話してたのを今でもはっきり覚えてます。
相談事もない。

婦警さんから質問の嵐。
友達は?
どこに行ってたの?


本当の事は話しませんでした。
友達の名前を言えば迷惑もかかる

どこに行ってたのかと聞かれたとき・・・
駅のバス停近くにあるベンチに2日間いました。と、テキトー

信じてるはずがありません。
それは承知のうえ。

質問の続き

お洒落なんだし、きれいな顔なんだから女優さんにでもなったら?

そんなに褒めても何もでないのに・・・・


女優もいいかもしれない。
プロダクションを紹介してくださいよ。と、小生意気な返答

夢を持つように言いたかったのでしょう。

将来は何がしたいの?とか聴いてましたからね。

すでに夢はありました。


私に対して、その後の両親はずいぶん変わりました。

なんだか腫れ物を触るような感じ。

そのときはそれで居心地がよかったような・・・
バカな勘違いですけどね。


捜索願を出されたのはそれが最初で最後でした。

尊敬するのは怒ってばかりのお父さん



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