小学校の夏休み
普通なら楽しくて当たり前。
学校に行かないのは嬉しいんですが、夏休みプールです。
1週間のうち最低でも3回は行かなくてはいけません。

要領よく休んでる子もいたんです。
私はそれが出来ませんでした。
休めば又プールに沈められる・・・・

先生が有名な鬼コーチ…
私の担任は自分のクラス全員が一級もしくは特級

それを取らなくてはいけないと決めていたのです。
オリンピックに出るわけでもないのに・・・

無級から~1級
誰が考えたのか特級まであります。
同じ特級なら特休でお願いしたいぐらい。

クロール500m
平泳ぎ 500m
背泳ぎ 200m
バタフライ 50m
潜水 50m

小学生だという事を先生は理解してほしい。

納得いかないのが潜水
「なんで、プールの底を泳がなきゃいけないのか…」
不思議というか複雑な気持ちでした。


水の中で無心にもなれず、早く帰りたいとしか思ってませんでした。
そもそも、息を止める我慢大会のようなものです。

苦しくなって立ってしまうと、先生が頭を押さえつけて沈められるのです…

最低・・・・・

苦しんでる生徒を沈めるなんて、虐待もいいとこだ。
それでも言う事を聞かなければいけない時代。
親にも言えない。

嫌々、スイミングスクールにも通い、早く泳げるように練習しました。
そこに通うのも憂鬱・・・
ビートバンから始まって、又もや潜り
どこへ行っても息苦しい。

スイミングスクールに行ったおかげで潜水と背泳ぎは得意になりました。

顔が上を向いていられる背泳ぎは楽しいほうです。

潜水なんか誰にも自慢できません。
よくわからない競技。

バタフライ、名前の由来はバッタなのか蝶なのか分かりませんが苦手でした。

カラスアゲハ

水泳選手じゃないのに…
バタフライなんて、私が泳いだらバダバタするだけです…。
恥ずかしいだけ。

異常に上手い男子もいました。
若干一名
それを見てもカッコイイとも思いません。

子供のくせして大人みたいな体つき
キモッ・・・

何とか高学年には特級を取ることが出来ました。
しかも無理矢理。

途中でリタイアしようなんてことはできません。
歩いてでも前へ進めと言われてしまう。

歩いたら特級の意味がないのに・・・・
マジで。

あの時の光景は不思議でした。
プールで辛そうに歩いてる生徒の集団。

時間の掛かった生徒は夕方までプールの中。
ガタガタ震えてました。

見てるほうも寒くなります。
顔色が変わってましたからね・・・
それでも親には誰1人言わなかったのです。

鬼コーチでしたが、その先生は卒業してからも、年賀状を欠かさずくれました。

今の時代なら暴力教師として、メディアに取り上げられて有名になってたでしょう。
捕まらなくてよかったですね。

続く

追伸
来年は鬼コーチEに年賀状を書いてみようかと思います。
今は校長先生に昇格したようなことを耳にしました。

石原まい子


姐さん「任侠」記 (宝島SUGOI文庫)
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姐さん「任侠」記
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